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330セドリックのお客様からパワーが無いので、エンジン・タコ足・マフラーを仕様変更してほしいとのご依頼を頂きました。マフラーは60φでのご要望でしたが社外品で販売されているのは50φ製品しかなく、当店にてオーダーメイドによるマフラー製作となりましたので、施工事例をご紹介させて頂きます。

まずは装着されている純正マフラー（画像右上）を取り外します。年式の古い車両に多いパターンですが、消音器（タイコ部分）とパイプの接合部分（黄色矢印）が割れて分離した状態でした。

製作するマフラーの消音器は既製品を使用し、パイプは曲がりのある形状のスチール製（画像左上）を数パターン用意します。純正マフラーから大まかな採寸をとり、パイプを切断（画像右上）して形状を整えていきます。

パイプの形状が合うまで切断加工を繰り返し、点付け溶接で車体に仮り組みします。

この調整しながらの切断加工が、マフラー製作において一番手間のかかる工程です。

パイプ形状を整え、点付け溶接による仮り組みが完了しました。車両の地上最低高を考慮し、配管が地面やボディに接触しないような形状にするにはかなりの労力を要します。

特にホーシング上のパイプ取り回し（画像右上）が、一番時間がかかりました。

仮り組みしたマフラーを車両から取り外し、点付け溶接した箇所を全周溶接していきます。

全ての全周溶接が完了（画像左上）したらマフラーを耐熱塗料で黒く塗装（画像右上）し、防錆対策を施してやります。消音器とテールエンドはステンレス製なので、塗装は行わず素材の光沢を生かす方法をとります。

完成したマフラーを車両に装着し、排気漏れが無い事を確認して作業完了となります。

今回のマフラー製作は後方排気の一本出し仕様ですが、デュアル出しやサーキット専用サイドマフラーも製作が可能なので、ご要望に応じてご相談させて頂きます。

又、材料費が割高とはなりますが、パイプ材質をスチールからオールステンレス・チタンに変更する事も可能です。

車両装着時の外観ですが、バンパーのマフラー部のへこみに綺麗に収まっています。特にこの箇所が横にずれたり垂れ下がったりすると見た目が悪くなるので、パイプ接合の角度は重要となります。