P510ブルーバード セミレストア記録簿 Vol.3
Vol.3は運転席側の施工をご紹介させていただきます。
後部席窓枠の塗膜をワイヤーブラシを使って剥離していきます。
水が溜まり腐食しやすい部分ですが錆は少量でした。
続いて運転席窓枠の塗膜も剥離しましたが、こちらも錆は少量でした。
Bピラーの底部は完全にNGです。
画像では分かりにくいですが、塗膜が浮いて割れています。
カッターで塗膜の割れた部分に切り込みを入れると大きめの錆を発見!
ステップに沿って削った結果、2箇所ほど補修が必要な箇所が確認できました。
オービタルサンダーで塗装面の凹凸を研磨し、フラットに処理していきます。
錆は表面のみの軽度なものでしたので、鉄板による再建は必要無いと判断しました。
パテ盛り後に手作業による研磨を行い、塗装前の下地準備を行います。
前項の箇所のすぐ下(ステップ底面)ですが、塗膜の段差があるのでここも補修します。
まだ作業途中ですが、シャーシ近くという事もあり錆が目立ちます。綺麗に研磨後はパテ補修を行います。
入庫時の画像ですがCピラーの縁が錆で腐食し欠損しています。
裏側から見るとこんな感じで、残っている部分は今にも折れそうな状態です。
さすがにこの状態ではパテ補修は不可と判断し、鉄板造形で欠損部分を再建します。
鉄板を適度なサイズにカットし、造形をイメージして曲げ線(赤線)を描きます。
タガネを用い少しづつ平たい鉄板を曲げて形を造っていきます。
この段階は90度近くまで曲げただけの状態ですが、これをドーム状に造形します。
ちょっと感動するくらい理想の形状に仕上がりました。
当工程はかなりの時間を要します。
ボディ側と現物合わせを行い、腐食箇所の切断範囲(赤線)を決めます。
赤線よりやや内側を切り落として、グラインダーで少しづつ削り、造形した鉄板と形状を合わせます。
鉄板を被せる前に奥側の部分に防錆塗装を施します。この施工を怠ると、再度腐食する原因となります。
造形した鉄板とボディを溶接で接合します。
ボディ側と平行に接合できればOKです。微妙にずれているとやり直しになります。
表側から見た画像になりますが、ボディ側の溝の延長線上に、造形した部分が段差無く装着されています。
溶接で盛り上がったビード(溶接痕)を、グラインダーで削り落としてやります。
ある程度まで粗削りで処理します。
溶接割れが発生していないかも、この段階で確認します。
表側の溶接個所の粗削りは、このような感じです。
オービタルサンダーで凹凸を研磨し、フラットに処理していきます。
面がある程度フラットになるまで削れたら完了です。
表側も研磨作業が完了し、接合部分がぱっと見わからないまでになりました。
奥側と同様に防錆塗装を施し、十分に乾燥させます。
鉄板の凹凸が少な目なので、中目のパテから施工します。