B110サニー 燃料タンク隔壁
B110サニーの燃料タンク周りに、隔壁を製作してほしいとのご依頼をいただき入庫しました。
トランク内には安全タンク(画像中央銀色の箱)と、右側に燃料ポンプやレギュレーターが装着されています。
凹凸がかなりありますので、どの様にパネルで囲うか、かなり悩みまくります。
オーナーさんが軽い素材を希望されましたので、3.5mm厚のアルミ合板(Lアングルも含む)を採用しました。
制作するパネルの開口部の関係上、燃料ポンプやレギュレーター等のレイアウトを少しだけ変更します。
Lアングルのステイ(支柱)を、テールレンズ上部に現物合わせでカットします。
直線部分のカットは簡単ですが、曲線のカットは神経を使います。
車体側と現物合わせでアルミ合板をmm単位で削り、形状を整えていきます。
リアシートの背中部分は隔壁のベースとなる重要箇所なので、左右の平行がとれているか確認します。
上面の運転席側(右側)パネルを仮組し、歪が発生していないか確認した結果、綺麗にフィットしています。
上面の助手席側(左側)パネルを仮組し、歪が発生していないか確認した結果、綺麗にフィットしています。
トランク側から見たレイアウト確認も、隔壁の開口部と安全タンクの位置関係はいい感じになってます。
最初に計画した寸法通りに施工出来ているか、作業の途中段階でも採寸による確認は怠りません。
安全タンク開口部のパネル製作に着手します。採寸しパネルを切断するトレース線を書きます。
まずは開口部全面を覆うサイズでパネルを切り出し、隣接するパネルとの隙間の形状確認を行います。
前項の1枚のパネルを2分割にし、蝶番(ちょうつがい)と、開閉時に掴む為のツマミを装着します。
安全タンク給油口の位置関係も問題なく、隙間から手を入れてテールランプの電球交換も可能です。
車内側から見た隔壁の全景ですが、
なかなかいい感じになってます。
右側の上面パネルには、燃料ポンプやレギュレーター等のメンテナンス用開口部を設けてやります。
メンテナンス用開口部のカットが済めば、製作した各パーツの塗装を開始します。
安全タンク開口部の塗装が完了しました。
パネル装着面には走行振動による接触音を回避する為に、コーキング処理(画像の黄色矢印)を施します。
そして気化したガソリンの臭い漏れ対策としても、コーキング処理(画像の黄色矢印)は効果があります。
車内側から見た完成画像となります。リベット剥き出しの方が、スパルタンな印象が強く出ますね。
開口部の黒いツマミですが、トランクを閉めた時にスポンジと接触し、振動を抑える構造になっています。
安全タンク開口部の蓋も裏側を塗装し、外か見える箇所は見た目の印象も大事にします。
作業費用は車両のトランク形状・製作サイズ・部材の材質で異なりますので、現車を見ながらご相談させていただきます。