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電動パワーステアリング RA28 セリカ2000GT
他の作業も兼ねているのでこの様な姿ですが、RA28 セリカ2000GT リフトバックになります。
この年式にはパワステ装備はほとんど無く運転も一苦労ですが、快適仕様にする過程をご紹介致します。
運転ポジションが変わると違和感が生じるので、分解前にステアリングの位置の寸法を細かく記録します。
ステアリング ▶ コラム(黄色丸)の順に分解を進めます。
コラムステイとダッシュボードの間隔を採寸し記録します。
他にも数ヶ所の採寸を行います。
コラムステイを取り外すとステアリングシャフト(黄色矢印)が顔をだします。
ステアリングASSYを加工するので丸ごと取り外します。
画像左上にあるのがワゴンR用のパワステですが、これを部分的にセリカ用に移植します。
ケースからメインシャフトを抜いてやります。
セリカ用ステアリングの全長を測定し記録します。
ワゴンR用ステアリングの全長を測定し記録します。
ワゴンR用のパワステを分解し、シャフトとケースに分けます。
ワゴンR用のシャフトケースを万力に固定し、ブラケットを分離します。
ブラケットは圧入されているので、スライディングハンマーを使い抜き取りました。
パワステの部品とセリカのシャフトケースを接合させるカラー(筒)を、バイトで切削加工し製作します。
カラーを仮組し形状に問題が無いか確認します。
製作したカラーとセリカ用シャフトケースを電気溶接で固定します。
カラーの溶接が完了しました。
ワゴンR用のシャフトを分離(黄色丸)します。
固定している2本のネジは樹脂製で引っ張るだけで抜けました!
こんな設計で大丈夫か?(;^_^A)
ワゴンRとセリカのシャフトを溶接で繋げます。
黄色点線の部分が接合部分になります。強度を上げる為に追加で、箱状の鉄板も溶接しています。
シャフト溶接が完全に真っすぐでないと、ステアリング操作に支障がでます。
シャフト(上)とケース(下)にシャーシブラックを塗布し、防錆対策を施します。
両部品を組立しセリカ用パワステの車内側は完成です。
車両にセリカ用パワステを仮組みします。
純正と同じポジションに位置を調整し固定します。
次はエンジンルーム側のシャフト加工を行います。
ワゴンRのシャフトを装着すると、バルクヘッドからこれだけ飛び出す(黄色丸)ので加工が必要となります。
シャフトを切断し適正な長さを割り出します。
ドリルで穴開け加工を行います。
開けた穴にピン(黄色丸)を打ち込みます。
ステアリングギアボックスとパワステを繋ぐジョイントの完成です。
シャーシブラックを塗布し、防錆対策を施します。
シャフトを通すマウント中央のゴムカバーは、ホームセンターで形状が合う物を探し新品に交換しました。
汎用品のゴムカバーはトヨタ純正部品のようなフィッティングで、自分でも感動しました。
ステアリング機構の組み上げが完了しました。
コラム部分を装着します。
ステアリングを装着して作業完了となります。
今回の作業で特筆すべき事は、ボディ側の加工(穴開けや曲げ加工)を一切行わずに施工できた事です。当店では可能な限り純正のスタイルを変えないように配慮し、施工するように心掛けております。
パワーステアリング加工は部品代込みで14万円~(税別)となっておりますので、「○○の車に装着可能ですか?」といったご相談をお待ちしております。