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トランスミッション

310サニー 日産56Aミッション

 

オーナーさんからミッションの3速がギア鳴りするとの事で入庫しました。

それと以前に中古品で購入した「56Aオプション1」というレア品ミッションが、本物かどうかの確認も含みます。

 

310サニー
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まずは室内のシフトレバーを取り外し → プロペラシャフトのジョイント部を分離 → ミッションオイルを抜く(画像右上)の順番で作業を進めます。

 

310サニー
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ミッションジャッキを下部にかまし、(画像左上)ミッションケースとエンジンブロックとの接合ボルトを外していきます。ミッション本体が外れたら(画像右上)この時にクラッチ廻りの外観に、異常が無いか目視確認を行います。

例えばクラッチカバーが変な色に焼けていたら、オーナーさんに報告を入れ、同時に交換作業をするかどうかの判断をお願いしています。

 

310サニー
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外観からはレア品ミッション「56Aオプション1」かどうかは分からないので不安ですが、ミッションケース後部のボルトを外し、いよいよ分解開始となります。

 

310サニー
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次にセンタープレートとミッションケース前部を分離し、ギアASSYが姿を現しました。

 

310サニー
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メインシャフトを回転させ(画像左上)それぞれのギアの歯車数を数えます。 その結果・・・

あれ!?  歯数が違う??  もしかして普通の56A???  つまり「56Aオプション1」ではない(涙)・・・

このようにオークション等で中古品を購入する場合には、取引相手の素性に注意しましょう!

そして3速のギア部分に欠けている箇所があり、ギア鳴りの原因を発見しました。右上の画像では分かりにくいので、分解後に拡大画像をお見せします。

 

310サニー
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3速ギアの交換が必要となりましたが日産純正部品は廃盤なので、当店にストックしていた中古部品(画像左上)に交換する事となり更に分解を進めます。

 

310サニー
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センタープレートを分離(画像左上)し、ようやく3速ギアまで分解しました。黄色線枠内(画像右上)を見て頂くと下半分が欠けて無くなっているのが分かります。上記でも述べましたが、これがギア鳴りの原因となります。

 

310サニー
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オーナーさんの意向で部品交換が可能な箇所は、オーバーホールしてほしいとの事なので、カウンターシャフトのベアリングを圧入機を使って新品に交換します。

 

310サニー
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次にメインシャフトのベアリングも同様に、新品に交換する為に圧入機を使って脱着(画像左上)を行います。

ギアやベアリングの組み付けが完了しましたら、次はセンタープレートを洗浄(画像右上)して組み付けを行います。

 

310サニー
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しかしここで問題発生! 洗浄したセンタープレートを組み付けたところ(画像左上の奥側)、ベアリングがはまる丸い穴部分にガタが発生しているのが見つかり交換が必要となりました。

しかし・・・ 3速ギアと同様にセンタープレートも日産純正部品は廃盤となっいていますので、当店にストックしていた中古部品(画像左上の手前)に交換となりました。

最後はシフトフォーク部を組み付けて(画像右上)ミッションケースに戻し、車両に装着してミッションオイルの注入やシフトレバーを装着すれば作業完了となります。